卯年を車窓から回想して

福るん日記

医療のお役立ち情報をお伝えする「福るん日記」へようこそ、こんにちは、福るんです。

今年は暖冬で雪は降らないよ!なんていう風の噂を聞いた気がするのですがどこへやら、、、
先週末は今年初の雪に見舞われました。

ミッションを1速に入れアクセル全開、クラッチを勢いよく離して自宅の車庫から中古で購入した6速MTのMAZDA3ファストバックでいざ出勤!と、雪掻きもろくにせず出ようとしたのが大間違い。

自宅の目の前であえなくスタック。

スコップで前輪回りを雪掻きするも前にも後ろにも進まず、このままでは遅刻してしまうと焦る気持ちを嘲笑うかのように前輪は空回りし続け、雪掻きでじんわりとにじみ出た汗と、焦りででてきた脂汗がわきの下を滴るのを感じていると、雪搔きをしていた近所の方が車を押してくださって、何とか車庫の中の定位置に戻ることが出来ました。

近年、薄れつつある町内会や地域コミュニティですが、この時ばかりは町内の方が天使に見えました。車での出勤を諦め、電車の車窓から雪化粧された街並みを眺めつつ、ガラス越しに写し出された自分は、ただ漠然と今年一年について回想していました。

 

開院から1年8カ月が過ぎました。スタッフさんとも話していたのですが、昨年1年は何もかもが新しいことだらけで、右往左往する毎日だったせいか、1年を3年くらいの長さに感じたような気がしましたが、今年は少しずつ色々なことに慣れてきて、感じる時の長さはいつものようにあっという間で、今年のお正月にスタッフ皆さんに、今年は卯年、「躍」の一年、飛躍の一年にしましょう!って言っていたのがついこの前のことのように感じています。ジャネーの法則ですね。

今年も非常に多くの患者さまにご来院頂きました。
まず初めに、今年一年を振り返るに当たり、数ある医療機関の中から当院を選んでご来院頂きました皆さまに改めて心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

そして、今年もご来院頂いた患者さまから、たくさんの心温まるお言葉やエピソードまで頂戴しました。

ある方は、「ここに来るのが楽しみになったよ」って、

またある方には、「アットホームな感じがとってもいいね」って言って頂くことがありました。

しばらく通院が必要だった方の中には、完治し通院の必要が無くなると、「もう卒業やね。寂しくなるわ。もうちょっと来てもいい?」なんて言って頂くことが何度かありました。

病院に来るのが楽しみというのは些か問題があるようにも思いますが(笑)、それでもそんなふうに言って頂けることに、スタッフ一同、とても心温まる思いがしました。

このようなお言葉を頂戴する度に、この粟津の地で、「こまつ整形外科クリニック」を立ち上げることができて本当によかった、開院からずっとブレずに一貫して大切にしてきた、「敷居は低く、いつも『笑顔』で全力診療」の姿勢が伝わっていたのかなって、幸せな気持ちで胸がいっぱいになります。

またいつも注射に来て頂いている70代男性の方からは、

「昨日の夜から先生に会えると思ったら寝れんかった」

直後に「変な意味ではないですよ」とさりげなく付けくわえながら言って頂くことがありました。この方はすごく謙虚で、いつも必ず注射を打つ前に、「忙しいのに申し訳ないですね」って言ってくださいます。

こちらが注射だけでたくさんお待たせしてしまい本当に申し訳ありませんって思いでいるのに、そんな風に笑顔で言えるこの方の心の広さには頭が下がるばかりです。

耳が非常に遠い方で、ほとんど会話が成り立たない80代の女性からは、

「聞こえなくても大丈夫。言葉は心で聴くもの。最後は真心。先生の思いはちゃんと伝わっていますよ」
そんな風に言ってくださる方もおられます。有り難いお言葉です。

こんなエピソードもありました。

とある通院中の方が、いつものように注射に来られたある日、待合室で順番が来るのを待っていると、どこかで見たことがあるような無いような方が横に無言で座っている。恐る恐る声をかけてみると、中学校の同級生で、なんとなんと60年ぶりの再会を当院で果たされたのです!

もし、ここに「こまつ整形外科クリニック」が無かったら、この偶然の再開は無かったかもしれません。
この素晴らしい一期一会に私も鳥肌が立ちました。神様の悪戯に感謝感謝です。

 

「では首にいつもの注射しますね」と言いながら、注射部位に目を凝らして、さぁ注射しようとした瞬間、何かがその方の首筋を動いたのを私の眼は見逃しませんでした。

そこには予想だにしないものがへばりついていました。

 

蠢いていたもの、それはなんと、、、洋服と同系色を身にまとったクサムシでした。

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁ」

 

虫が大の苦手な愚生は、気が付けば、虫が平気で陽気なレントゲン技師池村さんの手を取り、その首筋に横たわるクサムシをティッシュでさっと取ってもらい、外へと逃がしてもらったのでした(笑)

今年はクサムシ(カメムシ)が大量発生した一年でした。いろいろありますね。

 

とある米寿を過ぎた淑女は、若かりし頃のアルバムをわざわざ持ってきてくださり、当時の思い出話をたくさんしてくださいました。

トランポリンの先生で、傘寿を過ぎた今も現役でおられる方は、同じように昔の写真を引っ張り出してきてくださり、お若かった頃に外でトランポリンをしている勇姿を私や看護師さんに見せてくださり、トランポリンについて熱く語ってくださいました。外だと位置覚がおかしくなってしまい、通常は危なくてトランポリンできないそうです。すごい方です。

ちなみに当院リハビリスタッフの高橋さんは、ご存知の方も多いと思いますが、トランポリン世界選手権に何度か出場経験がある凄い方なんです。高橋さんのリハビリを受けておられる方は、是非施術中に深掘りしてみてください。

 

ある方は、小生の似顔絵を描いてくれました。この方には小生はこのように見えているようです(笑笑)

 

今日はクリスマス。

今年も残すところあと僅かとなりました。

クリスマスにどうぞ、ということで素敵なプレゼントもたくさん頂きました。

おかげさまで今年もクリニックがクリスマスらしい温かい雰囲気に包まれました。
他にもたくさんのお菓子や柿などの差し入れや、手作りのフクロウ、手作りのストラップなどなど多くの方々からたくさんのお心遣いを頂きました。ありがとうございました。

元々福岡県のご出身で、住み慣れた小松を後にし、福岡に帰ることになったという方からは、通院最後の日に、「ここに通院できたおかげで、楽しい小松ライフを送ることができたよ。ありがとうね。」というお言葉とともにご主人が生前に作っておられたという貴重な素晴らしいネクタイピンを多数頂戴しました。

ありがとうございました。スタッフみんなで大切に使わせて頂きます。

つい先日、後輩の結婚式に早速付けて参列させて頂きました。

 

このように、多くの方々から頂いたお心遣いに、この場をお借りしてスタッフ一同、今一度心から感謝申し上げます。

私が「こまつ整形外科クリニック」に描いていた理想像は、まさしくこのような地域の皆さまから愛される憩いの場となることです。単に整形外科診療だけを提供するのではなく、心身ともに健やかになって『笑顔』になって頂ける場所を提供する、それこそが当院の存在意義であり目標だと思っています。

少し目標に近づけたかなって思わせて頂ける温かいお言葉、エピソードに心から感謝するとともに、来たる来年は辰年、年男となる小生は、益々皆さまのお役に立てるよう、スタッフの皆さんとともに精進してまいる所存です。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

 

今年もたくさんの手術に携わらせて頂きました。開院当初は、年に2,3件の手術に携わることができればいいなって思っていたのですが、今年執刀させて頂いた人工股関節置換術は、なんと54件にも上りました。
おかげさまで大きなトラブルなく今年も終えることが出来ました。小生のことを信じて手術に臨んで頂いた皆さまには感謝しかありません。
小生のことを信じて手術を受けて頂いた方々に、今年最後に、やっぱり手術を委ねて良かったって思って頂けるメリットを少しだけお伝えさせて頂ければと思います。

  • なかなか他でされた方と比較する機会がないのでわからないと思いますが、大学病院との比較になりますが、傷の大きさは通常のおよそ半分です。当然手術侵襲もその分だけ小さく、身体への負担も少なくなっています。
  • なかなか面倒なので、他の医師はそこまでしないことが多いですが、小生は大学時代にすべての患者さんに一例一例自分の手で毎回1時間以上かけて3Dテンプレート技術というものを駆使して術前計画を行っておりました。そのおかげで、術前の計画どおりに人工関節を設置できるようになりました。人工関節手術で一番大切なこと、それはいかにしっかり術前計画を立て、その計画どおりに手術を遂行できるかにあります。
  • 通常、2~3時間かかる手術ですが、1時間程度で手術を完結できることから、出血が少なく、感染のリスクも少なくなっています。実際、今年させて頂いた方で輸血が必要になった方は一人もおられませんし、感染に関しましても、一般的な人工股関節置換術後の感染率は0.5%くらいと言われていますが、小生がこれまでさせて頂いた3000例近くの感染率は0.09%であり、一般的に言われているよりもかなり低い感染率となっています。

自慢するようであまり言いたくなかったのですが、小生のことを信頼して手術を受けてくださった方々に、やっぱり任せてよかったって少しでも思って頂ければという思いから、この場をお借りして述べさせて頂きました。

いつも当院の休診日である木曜日に手術させて頂いているのですが、先日たまたま手術のない木曜日があり、久しぶりに妻と2人で映画鑑賞させて頂きました。

「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」

今回、この映画は妻が珍しく観たいといってきたので一緒に観に行ってきたのですが、正直観るまでは、ちょうど留学に行かせて頂いた9年前に、百田尚樹さんの「永遠の0」を事前に小説でも読んで、映画館でも観て非常に感動したことを思い出しながら、特攻隊員の話で同じような内容だろうと高を括っていたのですが、実際には涙無くして観ることはできませんでした。妻に泣いているところをみられまいとして、さりげなく顔を掻くふりなんかしたりして涙を拭うのに必死でした(汗)タオル必携です。いい意味で期待を裏切られました。

元々映画鑑賞が大好きで、特に洋画が大好きなのですが、その影響でいつかアメリカに行ってみたいという思いがその頃からずっとあって、その熱い思いが留学という形で実を結んだと思っているのですが、中学くらいから映画をたくさん観るようになって、若かりし頃には観ていない映画はないくらい映画を見まくっていました。

「フォレスト・ガンプ」
「ショーシャンクの空に」
「プライベートライアン」
「ライフ・イズ・ビューティフル」
「カリートの道」
「レオン」
「ブレイブハート」
「シックスセンス」
「コピーキャット」
「シャッター・アイランド」
「プリティ・リーグ」
「JFK」
「ダンス・ウィズ・ウルブス」
「フィールド・オブ・ドリームス」
「アンタッチャブル」
「ドリーム」
「イミテーション・ゲーム」
「アビエイター」
「ミュンヘン」
「シンドラーのリスト」
などなど

思い付くままに良かったな、面白かったなって思う映画を列挙してみました。

それから中学生の頃に大好きだったのが、カイル・マクラクラン主演の「ツイン・ピークス」。

あの何とも言えない世界観が溜まらなく好きで、最終話が終わったときには、テレビ局に電話をして続編はないのか問い合わせをするほど好きでした。
留学中には、わざわざこの映画の舞台であるワシントン州シアトル近郊まで、コロラド州デンバーから飛行機で向かい、レンタカーを借りて作品の中で度々登場するカフェまで行ってきました。
聖地巡礼ですね(笑)
20年以上の時を経てその地に立ったときは、何とも言えない感慨深いものがありました。

先日、ふとケビンコスナー主演の「フィールド・オブ・ドリームス」のことを思い出し、もう一度観てみたいという衝動にかられ、アマゾンプライムで鑑賞したのですが、47歳となった今、中学生か高校生のころに観たときの感動は残念ながら沸き起こりませんでした。30年以上経って同じような感じ方をしたとすれば、それはそれで問題なような気もするのですが、若いころに感じた感動とは一味違った感動がきっと味わえるに違いないという期待を胸に観たにも関わらず、あの頃の感動を感じることが出来なくなってしまった自分をまざまざと思い知らされたようで、若いころの純粋さを失ってしまったような悲しみに襲われる結果となりました。

他にも素晴らしい作品はたくさんあって挙げればきりがないのですが、もしかするとご存知ないかもしれない映画で、ふと今思い出した映画、「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」の監督が手掛けた作品、

「鑑定士と顔のない依頼人」

もなかなか面白かった記憶があります。よかったら観てみてください。

 

なかなか最近はゆっくり映画を見たり、本を読んだりできない日常を送っておりますが、来年は辰年、年男の小生です。診療はこれまで以上にスタッフの皆さんと一緒に全力投球で、そんな中でもスキマ時間をみつけて本を読んだり、映画鑑賞したりといった心豊かな一年にできるといいなって思っています。開業前に人生で初めて挑戦したマラソンにも、来年もう一度挑戦してみようかな、とも思っています。山登りにも興味があります。

当院にご来院頂いた皆さま、関係各所の皆さまにおかれましては、今年も一年大変お世話になりました。
ありがとうございました。
待ち時間がどうしても長くなってしまい、多くの患者さまからお叱りを受けました。今一度ここに深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。
引き続き1分1秒でも待ち時間の短縮を図れるよう、スタッフみんなで知恵を絞りながら、皆さまの大切な時間を無駄にしないよう努力してまいります。来年1月中旬からは、自動受付機の設置と、電子カルテと自動精算機のよりスムーズな連携を可能にするシステムを取り入れることで、受付から診察まで、診察後から会計までの時間短縮を少しでも図れればと考えております。

最後に、この場をお借りして、この一年間、同じ理念のもと、ともに全力疾走してくれた職員の皆さんに心から深謝いたします。ありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
そして来年も皆さまにとって素晴らしい一年になりますことを心からお祈りしております。
インフルエンザ、コロナ、溶連菌感染などが猛威を振るっています。
くれぐれも体調崩されませんよう、元気で辰年をお迎えください。

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