離断性骨軟骨炎

りだんせいこつなんこつえん

原因と病態

関節軟骨の直下で骨が関節軟骨と一緒に母床から剥がれてしまうもので、膝、足(距骨)、肘によくみられます。

病因としては、軟骨下骨の疲労骨折や循環障害などが言われていますが、まだはっきりとは解明されていません。

スポーツをしている思春期から20歳代に多く、男性に多いと言われています。15%~30%は両側性と言われており、片側に発症した場合には反対側の評価も必要です。

症状と診断

膝関節

前段階の症状として、膝の疲労感や脱力感を認めることが多く、徐々に痛みが生じてきます。

離断部が不安定になってくると運動時痛が強くなり、走ることが難しくなります。完全に離断してしまうと、遊離体が関節内に生じて可動域が制限されたり、激痛を認めることもあります。

レントゲン撮影で多くは大腿骨顆部に分離像や骨欠損像を認めます。ただ、初期ではレントゲンでの評価は困難なことも多く、MRI撮影を行います。

MRIでは、初期の病変も描出可能で有用な検査になります。

肘関節

外側型野球肘とも呼ばれるもので、上腕骨小頭という肘関節外側にある部分に離断性骨軟骨炎を生じるものです。

肘関節内側側副靭帯に繰り返かかる引力により生じる裂離骨折、靭帯損傷を内側型野球肘と言いますが、内側型に比べ、離断性骨軟骨炎である外側型の頻度は少ないですが、長期間に治療が必要で、進行すると野球を断念せざるを得なくなります。

初期であれば、半年~1年の投球禁止により治癒することが多いですが、1週間程度の投球禁止で痛み、腫れが軽減してしまうため、自己判断もしくは監督、コーチの指示により投球を再開し悪化するケースが多くなっています。

予防が第一で、投球制限をしっかり守ることが非常に大切です。

治療法

膝関節

若年者に対しては、明らかな離断や遊離体を認めない限りはまず保存療法を試みます。具体的には、症状が軽微なものではスポーツ活動を中止し、痛みがなければレントゲン、MRIなどで経過を見ながら徐々にスポーツ復帰へと導きます。

症状が強い場合は、杖を用いて免荷とし、症状が軽快してくれば徐々に荷重をかけてもらいます。

スポーツ活動への復帰は全荷重可能となり徐々に進めていきますが、以前の競技レベルまで回復するには数カ月~1年くらい要します。

一方、保存療法で痛みの改善が得られない場合には手術となります。

病巣が小さい場合は離断した骨軟骨片を摘出し、病巣の修復を促すべくドリリングと呼ばれる処置を行います。

病巣が大きく、かつ体重のかかる部位である場合には、体重のかからない部位の健常な骨軟骨片を採取し移植する手術(モザイク形成術)を行うのが一般的です。

肘関節

膝関節同様、初期では保存治療が主体になります。一方、進行してしまった場合には、ドリリングやモザイク形成術の適応となります。

前述のとおり、外側型野球肘は進行してしまうと野球復帰は困難なだけでなく変形性関節症に移行しやすいので、早期発見、早期治療が非常に大切です。