あしかんせつねんざ
足首を捻ってしまった。それってもしかして…
原因と病態
捻挫は、
- 足関節のみならず手関節
- 肩関節
- 膝関節
など、全身のあらゆる関節部位で起こります。
きっかけは段差を踏み外したり、スポーツ活動中の激しいぶつかり合いや走っている最中の急な方向転換、交通事故などさまざまです。
足関節の捻挫は内側にひねる足関節内反捻挫が多く、足関節の外側、外くるぶしの付近にある外側靭帯のうち前距腓靭帯が引き伸ばされる、あるいは一部が切れることにより発生します。
自覚しやすい主な症状は、患部の腫れと痛みの2つです。このほかに、皮下や関節内の出血、熱感などがみられることもあります。
症状と診断
主な症状は痛みと腫れです。
痛みと腫れの程度は、靭帯の損傷が大きいほど強くなる傾向にあります。
このほか、捻挫の重症度や損傷部位などにより、関節のぐらつき(不安定性)や可動域の制限、内出血などが生じることもあります。
捻挫による痛みや腫れといった症状は、受傷してから数週間~数か月経つとやわらいでいきます。
しっかり治癒する前に無理をしてしまうと、慢性的な痛みや将来的な関節の変形(変形性関節症)などに繋がる可能性もあるため、捻挫をした時点で適切な診断と治療を受けることが重要です。
レントゲン撮影による骨折の有無を確認します。MRI、超音波検査は靭帯損傷の程度を評価する上で非常に有用です。
治療法
すみやかに「RICE療法」と呼ばれる応急処置を行うことが非常に大切です。
RICE療法とは、
- 局所の安静
- アイシング
- 患部の圧迫
- 患部の挙上
のことです。これらをしっかり行うことで、治癒の遅延を防ぐことができます。
基本的にはギプスなどで固定する保存療法を行います。固定期間は超音波で靭帯の回復具合を見ながら決定していきます。