半月板損傷

はんげつばんそんしょう

福るん

膝がひっかかる感じがして痛い。それってもしかして…

原因と病態

三日月形状をした繊維軟骨からなる半月板に強い捻りの力が加わることで損傷された状態です。

半月板は膝関節にかかる荷重負荷を分散する上で非常に重要な組織です。

10歳以下の半月板損傷の場合、円板状半月板と呼ばれる、三日月形状ではなく半月の形状をした大きな半月板によるものが多いです。

これは、円板状半月板が通常の半月板と比べ厚く、大きいために損傷を受けやすいことによります。

治療法

症状が軽度であり、軽快傾向にあれば経過観察を行います。痛みが強かったり、可動域制限を認める場合には関節鏡視下手術を行うのが一般的です。

若年者の場合、可能な限り縫合術で半月板の温存を図ります。

中年~高齢の方の加齢に伴う変性断裂の場合では、部分切除を余儀なくされることが多いですが、全切除は関節症の進行を免れないので避けるべきです。

円板状半月板に対しては、症状がない場合には通所の半月板損傷同様に経過観察を行います。

断裂に伴う痛みがあって、保存加療でよくならない場合には余剰な部分を切除し、本来の半月板の形状となるように関節鏡視下に形成術を行います。

また、小児の場合、円板状半月板切除後に離断性骨軟骨炎を生じることがあるので、手術後には慎重な経過観察が必要です。